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たんぽぽ舎です。【TMM:No1469】
2012年5月28日(月) 地震と原発事故情報
転送歓迎
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★1.6月4日(月)再稼働阻止・東電料金値上げ反対決起集会
大飯が危ない!状勢認識・行動方針をみんなで討論
柳田 真(たんぽぽ舎)
★2.確実な安全性が確保されない限り、原発の再稼働を許さない
日弁連が5月25日の定期総会で宣言文を採択(上)
海渡雄一(弁護士)
★3.<テント日誌5/24(木)
―経産省前テントひろば257日目 稼働原発ゼロ19日目>
大飯・福井に思いを馳せながら
テントひろばはゆったりと、賑やかに
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┗■2.確実な安全性が確保されない限り、原発の再稼働を許さない
| 日弁連が5月25日の定期総会で宣言文を採択(上)
└────海渡雄一(弁護士)
みなさま
日弁連は2012年5月25日大分県において開催された定期総会において、
「東日本大震災被災者及び福島第一原子力発電所事故被害者に対する支援活動を
継続し,確実な安全性が確保されない限り停止中の原子力発電所の再稼働を許さ
ない宣言」を採択しました。
http://www.nichibenren.or.jp/activity/document/assembly_resolution/year/2012/2012_1.html
2011年3月11日に発生した東日本大震災と津波、福島第1原発事故に関
して、日本弁護士連合会が行ってきた1年と2ヶ月あまりの諸活動を総括し、今
後の課題を示したものです。二重ローン対策や災害後の街づくり、今後の災害対
策法制の在り方についても重要な提言を行っており、ぜひ、全体をお目通し頂き
たいと思います。
とはいえ、この宣言は議案書でも17ページにわたる長文ですので、この報告
では、市民の関心がとりわけ高いと思われる原子力事故の被害に対する損害の賠
償と被害者への国のあるべき支援、原子力発電所の再稼働について、この総会決
議の内容を簡単にご説明したいと思います。
まず、損害賠償については、「福島第一原子力発電所事故は、東京電力株式会
社が必要な地震・津波対策を怠ったために発生した災害であり、同社が事故の被
害者に対して損害賠償を行うべきことは当然であり、当連合会は完全賠償の実現
に引き続き取り組む。また、原子力損害賠償紛争解決センターについては、今後
増加が予想される受付事件の迅速かつ十分な解決のため、組織態勢の充実・強化
を求めるとともに、和解案に裁定機能を持たせるための新法の制定を要請してい
く。」としています。この活動は、現在日弁連が総力を挙げて取り組んでいる課
題です。提案理由中では原子力損害賠償紛争解決センターの実情なども紹介して
います。
続いて、被害者への国のあるべき支援については、「福島第一原子力発電所事
故は、国の原子力政策の下で発生したことから、被害者に対する人道的援助の第
一次的な責任は国にある。当連合会は、被害者の居住地選択等に関する自己決定
権を尊重し、被害者への生活給付金の支給等の生活再建支援制度や福島県外在住
の避難者等を含む被害者に対する健康診断の実施と医療の保障など、より実情に
即した被害者援護立法の制定に全力で取り組む。」としています。この課題は、
通常国会に提案された与野党の議員提案立法の一本化が図られ、政府サイドとの
ツメがなされている段階です。5月29日には日弁連はこの法案の早期成立を求
める緊急院内集会を参議院会館で開催することを予定しています。
http://www.nichibenren.or.jp/event/year/2012/120529_4.html
そして、原子力発電所の再稼働については、「福島第一原子力発電所事故のよ
うな事故の再発やこれを更に上回る規模の新たな原子力発電所事故が起きれば、
日本社会は崩壊しかねない。このような深刻な災害を二度と発生させてはならな
い。そのため、当連合会は、
1 原子力発電所の新増設(計画中・建設中のものを全て含む。)を止め、再処
理工場、高速増殖炉などの核燃料サイクル施設は直ちに廃止する、
2 既設の原子力発電所のうち、(1)福島第一及び第二原子力発電所、(2)敷
地付近で大地震が発生することが予見されるもの、(3)運転開始後30年を経過
したものは、直ちに廃止する、
3 前記以外の原子力発電所は、10年以内のできるだけ早い時期に全て廃止す
ることとし、廃止するまでの間は安全基準について国民的議論を尽くし、その安
全基準に適合しない限り運転(停止中の原子力発電所の再起動を含む。)は認め
られない、との意見を既に公表している(2011年7月15日付け「原子力発
電と核燃料サイクルからの撤退を求める意見書」)。
しかるに、近時、福島第一原子力発電所事故の原因がいまだ明らかになってお
らず、事故原因を踏まえた安全対策も確立できていないにもかかわらず、政府は
対症療法的な津波対策・電源対策を講じただけで、福島第一原子力発電所事故の
教訓を忘れ、電力不足の危機感を煽り、停止中の原子力発電所の再稼働を目指し
ている。
深刻な原子力発電所事故被害の再発を未然に防止するため、現在停止中の原子
力発電所については、福島第一原子力発電所事故の原因を解明し、その事故原因
を踏まえた安全基準について、国民的議論を尽くし、それによる適正な審査によ
って確実な安全性が確保されない限り、再稼働しないことを求める。」と提案し
ています。(次号へ続きます)
(メルマガの全文はここに)
http://www.tanpoposya.net/main/index.php?id=1147
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たんぽぽ舎です。【TMM:No1470】
2012年5月29日(火) 地震と原発事故情報
転送歓迎
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★1.「大飯原発3,4号機 格納容器にベントがついていない!?」
2012年5月26日小林圭二さん(元京大原子炉実験所)が、
おおい町で開かれた“もうひとつの「住民説明会」”での講演
「大飯原発稼働の問題点」で衝撃の報告
冨塚元夫(たんぽぽ舎ボランティア)
★2.トンネル爆発―工事会社が捜索され資料押収
高速バス事故―バス会社捜査と社長逮捕
なぜ原発事故の東電は捜査なし、逮捕なしか?
柳田 真(たんぽぽ舎)
★3.「"再稼働ありき"の国の進め方は許せん!」
「原発で大揺れのおおい町ルポ」
(サンデー毎日5/27号 ジャーナリスト粟野仁雄氏記事より抜粋)
★4.菅前首相「脱原発」にまい進
消費増税政局に距離おく
(茨城新聞5月29日号より抜粋)
★5.<テント日誌5/25(金)
―経産省前テントひろば258日目 稼働原発ゼロ20日目>
パレスチナのライラ・ハリドさんがテントを来訪
福井・全国集会へ参加を!テントからの呼びかけ
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┗■1.「大飯原発3,4号機 格納容器にベントがついていない!?」
| 2012年5月26日小林圭二さん(元京大原子炉実験所)が、
| おおい町で開かれた“もうひとつの「住民説明会」”での講演
| 「大飯原発稼働の問題点」で衝撃の報告
└──── 冨塚元夫(たんぽぽ舎ボランティア)
5月26日(土)13時から福井県大飯郡おおい町のあみーシャン大飯ふれあいホ
ールで開かれた‘もうひとつの「住民説明会」に参加しました。
主催者の予想をうわまわる120〜130人が参加しました。
第一部は福島のお話で、福島の女たち5人が発言しました。木田節子さん、黒田
節子さん、陶山三枝子さん、森園和枝さんは原発事故によって平和で健康な生活
を奪われてからいかに生きてきたかお話しされました。椎名千恵子さんは思いを
久間カズコさんの詩に託して詩集「山百合」を朗読しました。
第二部はお二人の講演で、小林圭二さん(元京大原子炉実験室)の「大飯原発再
稼働の問題点」と朴勝俊さん(関西学院大学)の「原発地元・未来への投資のた
めに」でした。
小林圭二さんのお話は、1から7までわかりやすいお話でした。
8.沸騰水型原発(福島第一原発)より加圧水型原発(大飯原発)の方が危ない、
は勉強不足私が知らないことだったので興味深い内容でした。
一番驚いたのは、9.大飯3、4号固有の危険性の(2)格納容器にベント(破
裂を防ぐための気体抜き)がついていない、でした。小林さんの事前質問に対し、
関電が前日(5月25日)の交渉で回答したので判明したことです。なんと、マス
コミ報道では、ベントはあるが放射性物質を除去するフィルターはない。しかし、
2015年までに設置する計画があるので「合格」だったはずです。関電がいうには
ウソをついたわけではなく、『フィルターつきのベントはない』と言ってきたそ
うです。小林さんの追及がなければ誤魔化し続けたと思うとマスコミも疑います。
固有の危険性は、ほかにも、敷地に近接する三つの活断層、水素爆発を防ぐ水
素結合器がない(2015年までに設置する予定)、事故時に現場司令塔になる免震
棟がない(2015年設置予定)などがあり、福島第一に劣る条件ばかりです。これ
では再稼働などもってのほかです。事実を知れば再稼働に賛成する人は激減する
と思います。
(中略)
┏┓
┗■3.「"再稼働ありき"の国の進め方は許せん!」
| 「原発で大揺れのおおい町ルポ」
└────(サンデー毎日5/27号 ジャーナリスト粟野仁雄氏記事より抜粋)
いまや全国の原発再稼働の試金石ともいえる「おおい原発」。地元のおおい町
では「再稼働」の是非をめぐって大揺れだ。かつての賛成波からも「再稼働あり
きはおかしい」との声が公然と出始めた。(中略)
町民約8800人のうち550人が出席した説明会では柳沢副経産相が再稼働の安全
性と必要性について説明。対して、「拙速すぎる」との声がある半面、ある男性
は「再稼働なくして日本の未来はない!」との容認発言も上がった。町民の多く
は原発関連で生計を立てている。
「事故になったら町民は日本中から悪者にされる」などと強く訴えるのは「今
は無職」という、森下弘治氏だ。
森下氏は大飯原発の建つ大島地区で観光民宿をしてきたが、10年ほど前から原
発の定期点検作業者だけの宿を営んできた。だが、3号機の点検が終わった今年
3月を最後に民宿を畳んだ。
「町に5号機、6号機もつくればいいと思っていた。考えが変わったのは福島
の事故や。東電や国の対応をみて、事故になったら結局は地元は捨てられると痛
感したんや」
そしてこう続ける。「新しい3,4号機は特に危険はないと思うけど、(再稼
働について)国の進め方は許せん。ストレステスト(安全評価)の一次はしまし
た、でも二次評価はしませんという。(手続きを全部をすっ飛ばして"ハイ、稼
働します"だ。人をばかにしとる。それもこれも関電という一企業を救うためや。
電気が足らんとかウソばかり。そういうの大嫌いなんや。オレ)(中略)
「議会報告会はあったけど、14人の町会議員は福島に行っていない。高浜町や
小浜市は行っているのに危機感がない。福島には行かず、東北電力の接待で女川
原発を見物してきたという。アホとちゃうか」(中略)
「時岡(忍)町長の会社は、関電の下請けで億単位も仕事をもらってる」。
(中略)
「町長の会社というのは、時岡町長が創業し、息子が継いだ濁水処理プラント
の修理などを手がける「日新工機」の事。2003年4月以来、関電などから8年間で
四億円以上の原発関連工事を受注していたと報じられている。(中略)
「電気料金を値上げすると、批判が噴き出す、何としても原発を動かして赤字
を減らしたいが、原発なしで夏を乗り切られて目もあてられんやろ。関電役員原
発近くの福井県に家族で住むべきや。(中略)
自分は安全な所にいて覚悟もないのに安全、安全と説明しても無意味や」(中略)
大飯原発の民宿の奥さんは「実は主人も私も原発には大反対。再稼働騒動から
ではありません。福島事故からお客さんは激減しましたから」と訴えた。(中略)
夫のAさん(44)が話す。町民の多くは再稼働に賛成と報じられるけど、一部
マスコミは議員ばかり取材しているからですよ。(略)政治家の息子は関電の下
請けや孫請けに就職させてもらっているケースが多い。知り合いにもいますが、
勉強もしていないのに原発の技術幹部と聞いて怖くなった」Aさんは怒りを込め
る。「この辺は北西からの風が多いから原発事故が起きれば、琵琶湖は全滅、関
西の人は水も飲めません。(略)約800人の大島地区は島ではないが、町の中心
部から青戸の大橋という長大な橋が架かる。だが町では「地震が起きたら橋は落
ちる」と言われている。唯一の県道は年中、土砂崩れが起きている。Aさんは
「原発事故が起きたらどこに逃げるんですか?大島地区には派出所しかないし、
救急車も一台だけ。漁で海に出ているから分かるけど、防潮も壊れた消波ブロッ
クの上に更にブロックを積んでいるだけ。遠浅のここで津波が来れば、15mは優
に超す。どこが安全なんですかと憤る。5月7日、時岡町長は町議会で「再稼働
への判断を」と求めた。(中略)
湾や岬が入り組む若狭湾は一大景勝地だ。警備員が立ちはだかる大飯原発への
トンネル入り口近くのPR館では、GWの行楽客相手に女性職員が映画を見せて安
全を訴えていた。だがこのままでは一基でも事故を起こせば漁業も観光もすべて
消滅するのだ。
┏┓
┗■4.菅前首相「脱原発」にまい進
| 消費増税政局に距離おく
└────茨城新聞5月29日号より抜粋
民主党の菅直人前首相は昨年9月の退任以来、消費税増税をめぐる党内対立と
は距離を置き、再生可能エネルギー普及に向け各地を視察するなど「脱原発」に
まい進している。在任中に打ち出したエネルギー政策の大転換に道筋をつけたい
との思いが強いようだ。(中略)
3月には自らが顧問を務める私的勉強会「自然エネルギー研究会」を発足させ、
ブログも開設。連日のように更新されており、脱原発関連の話題が多い。
一方、同僚議員との議論では"イラ菅"を爆発させることも。22日に開かれた民
主党有志議員による「脱原発ロードマップを考える会」では、性急な脱原発は電
力会社の破綻につながるとの指摘に猛然と反論。「日本航空だってつぶしてうま
くいった。電気が供給されれば(電力会社が)つぶれたって国民は困らない」と
主張した。(後略)
┏┓
┗■5.<テント日誌5/25(金)
| ―経産省前テントひろば258日目 稼働原発ゼロ20日目>
| パレスチナのライラ・ハリドさんがテントを来訪
| 福井・全国集会へ参加を!テントからの呼びかけ
└────
5月25日(金) 曇り一時雨
今日の午後、パレスチナのライラ・ハリドさんがテントを来訪。かつてパレス
チナの英雄としてパレスチナの民衆から慕われ、今もパレスチナ民族評議会議員、
同女性同盟議長として活動されているライラ・ハリドさんは、意外にも気さくな
おばさんであった。淵上テントひろば代表と足立正生さんの通訳で懇談。
そういえば最近の新聞で、イスラエルに囚われているパレスチナの人たちが監
獄で1000人を超える規模でハンストを展開し、最長70日間、死者まで出て
おり、それ故イスラエル当局は釈放に応じている、というようなことが報じられ
ていた。テントの集団ハンスト行動と比すれば、想像を絶する闘いである。パレ
スチナでは日常的にシットインの闘いが展開されているが、イスラエルの弾圧の
ために、とてもテントを張るどころではない、ということであった。
ライラさんからはアラブのマフラー「ハッタ」をいただき、テントからは鯉の
ぼりを差し上げる。
(以下略。メルマガの全文はここに)
http://www.tanpoposya.net/main/index.php?id=1148
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たんぽぽ舎です。【TMM:No1472】
2012年5月30日(水) 地震と原発事故情報
転送歓迎
━━━━━━━
★1.6月17日(日)福井へ行こう、バス5台で、新幹線で。
<いのちが大事 今なぜ再稼働? ふくいでつながろう>
(たんぽぽ舎 福井応援ツアー)
★2.再稼働反対ハガキアクション、1万枚をこえ、新しい版を印刷しました
(たんぽぽ舎 ハガキアクション)
★3.確実な安全性が確保されない限り、原発の再稼働を許さない
日弁連が5月25日の定期総会で宣言文を採択(下)
(弁護士 海渡雄一)
★4.読者からイベントのおさそい(問い合わせは主催者へお願いします)
◇6月2日(土) 18:30開会、文京区男女平等センター
<ポスト5・5>脱原発討論会 ─ 再稼働をどう止めるか ─
★5.<テント日誌5/26(土)
―経産省前テントひろば259日目 稼働原発ゼロ21日目>
大飯再稼働阻止の願いがテントから広がる。その想いを福井に
届けたい。おおい町での「もう一つの住民説明会」大成功
━━━━━━━
┏┓
┗■3.確実な安全性が確保されない限り、原発の再稼働を許さない
│ 日弁連が5月25日の定期総会で宣言文を採択(下)
└────(弁護士 海渡雄一)
総会では、確実な安全性が確保されることがあるのか、誰がそれを判断する
のかというご意見もありました。日弁連はすべての弁護士が加入する強制加入
団体であり、会員の合意の範囲で行動をしてきました。1976年・1983年には、
日弁連は原子力開発の抜本的な見直しを提言し、2000年10月6日の人権擁護
大会では「エネルギー政策の転換を求める決議−原子力偏重から脱原発へ−」
を採択し、原子力発電所の新増設の停止と既存の原子力発電所の段階的な廃止
を求めました。福島第一原子力発電所事故後には、このような事故を二度と起
こさせないため、2011年7月15日に「原子力発電と核燃料サイクルからの撤
退を求める意見書」を採択し、上記のような具体的な基準を示した脱原発政策
プログラムを提案しています。今回の意見もその延長上にあります。
今回の意見においても、敷地付近で大地震が発生することが予見される原発
と運転開始後30年を経過した原発は即時廃止を求め、「先に述べた意見によ
って直ちに廃止すべき原子力発電所以外であっても、福島第一原子力発電所事
故の原因を解明し、その事故原因を踏まえて見直された安全基準による適正な
審査によって確実な安全性が確保されない限り、現在停止中の原子力発電所を
再稼働しないことを求め」(提案理由の結論部分)たものです。理由中では、
ストレステストや政府の暫定基準についても具体的に批判していますので、ご
参照下さい。
全ての原発について即時廃止を求めるものではありませんが、安全性確認の
ないままでの再稼働については,明確に反対するという姿勢を明らかにした点
で大きな意義があると考えるものです。そして日弁連は、政府や規制機関が安
全といっているからといってそれだけで確実な安全性が確保されているとは考
えていません。
5月17日には保安院が新耐震設計審査指針が制定された後、旧指針で審査
された原発の許可も有効であるとの見解を原子力安全委員会に無理強いし、原
子力安全委員会はこのような圧力に屈して、同様の見解を示していた事実が発
覚しました。規制機関が根本から生まれ変わるのでなければ、到底市民の信頼
は得られないことでしょう。事故原因の正確な理解を踏まえ、確実な安全性が
担保できる審査基準が設定され、公平な審査がなされることが必要であり、規
制機関の判断だけでなく、司法判断が必要となることもあり得ると考えていま
す。
日弁連の定期総会宣言を簡単にご紹介しました。この宣言が福島原発事故の
被害に苦しむ多くの市民の法的な救済につながり、また二度と同様の事故を起
こさせないために、脱原発政策を早期に実現するため、少しでも役立つことを
祈念いたします。 ([上]はTMM:No1469に掲載しました)
(メルマガの全文はここに)
http://www.tanpoposya.net/main/index.php?id=1149
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たんぽぽ舎です。【TMM:No1472】
2012年5月31日(木) 地震と原発事故情報
転送歓迎
━━━━━━━
★1.再稼働 関西連合が事実上容認−残念!腰砕け!
大飯原発の事実上の再稼働に抗議する
柳田 真(たんぽぽ舎 反原発自治体議員・市民連盟)
★2.安全軽視 無責任歩み寄り―政府と自治体
(東京新聞5月31日より抜粋)
★3.読者からイベントのおさそい(問い合わせは主催者へお願いします)
◇6/13「原発震災事故取材の現場から―ドイツテレビ(ZDF)取材班と共に」
岩波セミナールーム 岩波アネックスビル3階
◇6/24「森になるサロン」ビデオ上映会&フリートークVol.2
麹町区民館・洋室B
★4.毎日新聞(5月25日)「ひと」より
福島原発の避難者を追ったドキュメンタリー監督 松林要樹さん
★5.<テント日誌5/27(日)
―経産省前テントひろば260日目 稼働原発ゼロ22日目>
大飯原発再稼働阻止、福井・全国集会へのバスツアーの案内発送
小浜・おおいの連続交流会、福島の女性たちの話が若狭に響く
━━━━━━━
┏┓
┗■2.安全軽視 無責任歩み寄り―政府と自治体
└──── (東京新聞5月31日より抜粋)
関西電力の大飯原発の再稼働問題は三十日、大きく動いた。これまで慎重姿勢
だった関西広域連合などの地元自治体が軒並み柔軟姿勢を表明。呼応するように
政府は野田佳彦首相と関係三閣僚との会合を開いた。再稼働を目指しながら決断
を避けてきた政府。再稼働に同意して批判を受けるのも、反対して電力不足の責
任を押し付けられるのも嫌う地元自治体。これまで距離があるように見えた両者
が「猛暑前の再稼働」というタイムリミットを前に、出来レースだったかのよう
に歩み寄った。(城島健治)(中略)
政府側は「福井県の同意なく再稼働すれば、政権に致命傷になる」(政府関係)
と判断。どちらが一義的な責任を取るかにらみ合いが続いていた。
一方、大阪市の橋下徹市長をはじめとする関西広域連合の首長らは、再稼働に
慎重な発言を続けた。細野豪志原発事故担当相が初めて広域連合の首長らに再稼
働に向けて理解を求めた十九日には、慎重論や政府への批判が吹き荒れた。連合
長の井戸敏三兵庫県知事は会合後、記者団に「政府が出した判断は受け止める」
と表明した。
最大の理由は、七月二日から関電管内で始まる二〇一〇年夏比15%程度の節
電要請期間が迫っているからだ。政府や関電が説明する通り「フル稼働には六週
間かかる」なら今週中に決めなければ遅い。首長たちは計画停電などの事態にな
り市民生活に影響を出し、批判を受けたくない。これまで慎重論を唱えてきたが、
再稼働せずに夏を迎えるのは避けたいという思いがのぞく。「猛暑前ありき」だ。
(中略)
政府と自治体。住民の安全を守るはずの存在が、ともに無責任体質をさらけだ
すような形で、再稼働が既成事実化しようとしている。
(以下略。メルマガの全文はここに)
http://www.tanpoposya.net/main/index.php?id=1150
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たんぽぽ舎です。【TMM:No1474】
2012年6月2日(土) 地震と原発事故情報 転送歓迎
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★1.原則を忘れるとこうなる
がれき広域処理につぎ込む国家予算があるならば被災者支援にまわせ
(たんぽぽ舎 山崎久隆)
★2.広瀬隆さん講演会 − 全国各地6月の予定表
★3.東電取締役の責任を問う株主代表訴訟が始まります
(東電株主代表訴訟の会)
★4.<テント日誌5/29(火)
―経産省前テントひろば262日目 稼働原発ゼロ24日目>
6月17日(日)「いのちが大事 今なぜ再稼働? 福井でつながろう」
全力で福井へ!バス5台 テントの体制を強化して(Y・T)(Q)
━━━━━━━
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┗■1.原則を忘れるとこうなる
│ がれき広域処理につぎ込む国家予算があるならば被災者支援にまわせ
└────(たんぽぽ舎 山崎久隆)
がれき広域処理は混迷を極めている。
とうとう北マリアナ諸島政府から「がれき受け入れ申し入れ」なる話が宮城
県などに飛び込んできた。
もとより、産業廃棄物(災害廃棄物といえども産業廃棄物と同じである)の
海外移転は国際法で禁じられている。まして放射性物質に汚染されたものを国
外に持ち出すことはいかなる理由付けをしても合法にはならない。
日本国内だけならば、勝手な法律を作れば何でも可能かもしれないが、国際
法はそうはいかない。
まして北マリアナ諸島は、太平洋戦争中に日米両国の激戦があり、日本の占
領下で大変な被害を先住民に与えた場所であり、その遺物による汚染もなくな
っていない。
天然自然の豊かな場所に、そのまま廃棄物を積み上げるだけの「処分」なの
だろうから、環境破壊を引き起こす大問題といわざるを得ない。
このような「非常識」な話が持ち上がる背景には、広域処理という本来なら
ばやってはならない無茶な処分方法を採用し、それがうまくいかないとして
「そのために災害復旧が進まない」と、政権の責任を地方自治体の真面目な懸
念や批判に「精神論」と「暴論」で答え続けてきたからだ。
これほど政府が無茶苦茶をいっていたら、そのうち海外に持ち出そうなどと
いった「暴論」が登場するだろうと予想できた。
また、今回の北マリアナ処分案は輸送距離がとんでもない距離になる。
災害廃棄物を2500キロも運ぶというのだから、一体どれほどの資金が必
要なのかと思うと、ぞっとする。
今でも東京など広域にがれき廃棄物を持ち出すのに多くの国家予算をつぎ込
んでいる。そんなところにつぎ込む予算があるのならば、被災者支援に回すべ
きだろう。
(以下略、メルマガの全文はこちらに)
http://www.tanpoposya.net/main/index.php?id=1151
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たんぽぽ舎です。【TMM:No1475】
2012年6月2日(土) 地震と原発事故情報 転送歓迎
━━━━━━━
★1.6月4日(月)再稼働阻止・東電料金値上げ反対集会
大飯が危ない!状勢認識・行動方針をみんなで討論
★2.大阪橋下市長が一転容認−残念な発言
関西電力・大飯原発、限定的再稼働を容認
★3.原発を動かさないと東京の電力が足りない?
オリンピック招致を原発再稼働の口実に使うな!
2020年東京オリンピック招致反対!
あつみまさずみ(東京にオリンピックはいらないネット)
★4.<テント日誌5/30(水)
―経産前省テントひろば263日目 稼働原発ゼロ25日目>
珍客に楽しませてもらった、こんな珍客なら歓迎である
夜のニュースに緊張が走る
★5.<テント日誌5/31(木)
―経産省前テントひろば264日目 稼働原発ゼロ26日目>
緊急行動!首相官邸前へ!福井へ!
━━━━━━━
(中略)
┏┓
┗■2.大阪橋下市長が一転容認−残念な発言
| 関西電力・大飯原発の限定的再稼働を容認
└────
大阪市の橋下徹市長は31日、関西電力大飯原発3、4号機(福井県)の再稼働
に関し、夏の電力不足を乗り切るための一時的な再稼働に限るとした上で「事実
上の容認だ」と初めて明言した。市役所で記者団に述べた。(中略)
市長は同時に「大飯以外は絶対に動かさない」と強調。政府の再稼働方針が他
の原発に広がらないよう、くぎを刺した。(中略)
橋下市長の転針に、民主党大阪府連の幹部は「関心が高いテーマで相手をあお
り、変わり身の早いのはいつもの事だ」と冷ややかに分析している。
関西広域連合は30日、橋下市長を含む知事と市長の連名で「政府の暫定的な安
全判断であることを前提に、限定的なものとして適切な判断をするよう強く求め
る」とする声明文を発表し、事実上、大飯原発の再稼働を容認していた。
(茨城新聞 6月1日号より抜粋)
◇<編集部>原発の安全性の確認もなし、保障もなし、どちらも形として示されな
い中で、限定的とはいえ再稼働容認へ変身したのは納得できない。政府の方は
「限定的」の言葉は無視して、これで再稼働容認へ突っ走り始めた。大阪橋下市
長の変節が関西連合の事実上の容認声明につながった。再稼働反対が一挙に容認
へと流れを変えた。残念である。
「副大臣が現地に常駐したら安全が保障される」という政府のいい方−こんな
バカな話は誰も信じない。地震、事故がおきたら、総理大臣だってゼンゼン責任
なんてとれない。放射能まみれになってしまったらもう何百年も何万年もおしま
いなのだ。
菅前首相が国会事故調で述べたことば=「最も安全なのは脱原発」を生かした
政治をやってもらいたい。
大飯原発の再稼働やめよ。 柳田 真
┏┓
┗■3.原発を動かさないと東京の電力が足りない?
| オリンピック招致を原発再稼働の口実に使うな!
| 2020年東京オリンピック招致反対!
└──── あつみまさずみ(東京にオリンピックはいらないネット)
東京都が2020年オリンピック招致の際の正式立候補都市に選ばれた。反原発運
動にとってマイナスだ。その理由を説明する。
IOCの報告書で東京の評価が低かった項目は1)エネルギー2)環境・気象
3)政府支援・国内支持の3点。反原発運動に関係ある、エネルギーと環境・気
象について取り上げる。
2020年東京オリンピックの開催期間は7月25日から8月9日。電力消費が一番
多い時期を予定。この時期にオリンピックを開催して電気は足りるのか?という
点はIOCの作業部会の報告書で「東京都は、ピーク時に電力不足を経験してい
ており、原発調査によってはさらに電力不足のリスクを高める可能性がある」と
指摘された。だから東京でオリンピックはできないという結論だと思ったら、と
んでもない。その後に恐ろしいことを言い出す始末だ。
「原発の調査により、失われた電力供給量が補充され、その他の悪影響がなか
った場合は、状況が改善でき、東京の電力供給レベルは、福島原発が津波に襲わ
れる前のレベルに戻すことができる。そうなれば電力供給量は東京都が2020年オ
リンピックを開催するのに十分だ」と。
冗談じゃない!原発の調査によって再稼働が進むなんて現実無視だ。大飯原発
でも3活断層の連動が問題視され、敦賀原発、泊原発、志賀原発など次から次に
活断層調査を求められる状況だ。
その上福島原発は、事故から1年以上たっていても対策に四苦八苦しているあ
りさまで、福島第1原発の1〜3号機では格納容器に水がたまらず、外部に漏れ
ている可能性が濃厚。放射能に県境は関係ないのに、東京湾で水泳をさせて本当
に大丈夫か?
調査さえすれば、原発が動かせるようになるという考えは、原発再稼働したい
連中の絶好の口実に使われるに違いない!
2020年東京オリンピック招致に反対しよう!
東京にオリンピックはいらない!
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