◆ 地震と原発事故情報 その214 ◆
5つの情報をお知らせします(10月29日)
◇ 日本の脱原発度は82%。(2011年10月現在)
日本の原発・全54基のうち、現在44基が地震故障や定期検査で(82%)が停止、稼働しているのは10基(18%)のみ。今後、再稼働を防げれば、2012年春頃には全原発停止が実現する。電気はだいじょうぶ。
★1.政府の回答は全くひどいもの、福島から来たかいがない
政府交渉・渡利の子どもたちを放射能から守ろう・
10/28参議院議員会館
★2.除染をするならば避難が先
除染すべき場所に人が住んでいることが異常なこと
山崎久隆
★3.「さようなら原発1000万人アクション」の
今後の行動予定・再稼働阻止を中心にして
(12月から2012年3月)
★4.「9.19 明治公園6万人集会」についてのメモ(意見)
反原発自治体議員・市民連盟
★5.「食品と暮らしの安全」11月号−読みごたえあり
★1.政府の回答は全くひどいもの、福島から来たかいがない
政府交渉・渡利の子どもたちを放射能から守ろう・
10/28参議院議員会館
たんぽぽ舎ボランティア 冨塚元夫
◯ 13時半から始まった政府との交渉が約1時間オーバーして終わりましたが、全くひどいものでした。
政府側は原子力災害対策本部(中身は経産省)、文科省、原子力安全委員会。主催者は、渡利の子どもたちを守る会、子供たちを放射能から守る福島ネットワーク、福島老朽原発を考える会、国際環境NGO FoE Japan
◯ 主催者の要求は、「渡利周辺の特定避難勧奨地点について、世帯ごとではなく、地区全体として指定すること」ですが、政府の回答は全体どころかいまだに1世帯も指定していません。年間20mSVを超えた2世帯も指定を見送ったのですが、その理由は、この2地点は地域の端にあり、また避難勧奨地区に設定しても避難しない意向があるからというものです。
政府は「年間20mSv」を子ども・妊婦の区別もつけず避難権利の基準にしているのみならず、年間20mSVを超える世帯にも指定さえしない傲慢ぶりです。政府が測定したのは全世帯の10分の1ほどで、「1mの高さで毎時3μSV」程度以上という硬直した基準です。
住民と神戸大学山内教授は地表1cmや50cmでも測定し、国の調査外において3μSV/h以上の場所を多数みつけています。
チェルノブイリの避難ゾーンと比較して、移住の義務ゾーンより汚染のひどい特定規則ゾーンに当たる土壌汚染の場所が4か所あります。
事後集会でも渡利の住民から発言あり「毎日自分で測っているが、5.8μSv/hとか4.8μSV/hとか発見して福島市の環境課に電話すると、そのような苦情が一日何百件もあり対応できない」と言われたそうです。
◯ 国は避難勧奨指定はせず「除染をしっかりやります」というだけです。ところが、渡利地区の除染はいつやるのか全く予定は立っていません。
大波地区を先に除染するのですが、この地区でさえ除染に数か月かかり、しかも放射能ゴミの仮置き場が決まらないので何時始まるか未定なのです。除染しても渡利地区は山に囲まれているので、一度除染しても雨ふり風吹くと元のレベルに戻るのです。
主催者の要求、国は放射能汚染度を再調査すべきに対し、役人は除染の前後で調査すると答えました。せめて除染が終わるまで、子供妊婦が疎開できるように避難指定すべきです。
南相馬市では、2μSv/h以上で勧奨地点に指定されています。なぜ福島に同じ条件が適用されないか、役人の説明は出鱈目です。
とにかく1mの高さで毎時3μSV(年20mSv)」が国の基準ですと繰り返すのみで、この基準自体が5月2日の交渉でくずれ、文科省は年1mSVを目指すといったのは忘れたようです。
渡利から来た人たちは、こんな答弁では来たかいがない、国は何も進歩してない、結局これまでやってきたように個人で判断するしかないのか、と言ってました。一時的にも子供だけ学童疎開させてはどうかという提案がありましたが、クラス内で親同士で意見が分かれていて、学童疎開も難しい状態です。年間20mSVなど子どもにも妊婦にも問題ないという親もいるのです。あの山下教授の呪いはまだ死んではいなかった!
★2.除染をするならば避難が先
除染すべき場所に人が住んでいることが異常なこと
山崎久隆
何のために除染をするのか。是非国に聞いてみたいところだ。安全上問題があるから除染を行うのだろう。なのに、その対象地域に子どもも妊婦もそのまま住んでいて良いという理屈が分からない。除染というものを全く理解していないか、敢えて言えば「気休め」にしか思っていないからだろう。
放射性物質に汚染されていることが分かれば、当然除染を行うことになるわけだが、原子力関連施設で行う方法を知っていれば、今行われている除染方法が如何にいい加減か分かる。
●まず、除染すべき場所を調べていない。
何故除染するのかと言えば放射性物質があるからだが、どのような放射性物質が、何処を汚染し、その濃度はどの程度で、汚染の形態はスポット状か線状か面状か、などがまず調べられていなければ除染そのものを実行できないはずだ。除染したところよりも遙かに高い汚染場所があるのにそちらが放置された、などということがあれば無意味どころか有害な作業を行ったことになってしまう。しかし現実に校庭の土壌を除去したら屋根や雨樋の下のほうが高かったなどという事態が起きているという。
●除染作業は厳重な作業員保護が行われていない
テレビで見る限り、雨合羽を着てマスクをしていれば良い方。中には半袖のTシャツに半ズボン、マスク無しで高圧洗浄機を使っているなどという状況。まるで被曝管理がされていない。さらに子どもまで参加してのどぶさらい。何のために除染をしているのか分かっているとは思えない。
専門業者とまでいわないが(とうてい言えない状況)、除染活動をするメンバーを厳選し、教育し、作業管理者には少なくても放射線管理のノウハウを持つ(できれば放射線取扱主任者の有資格者)をあてるくらいはすべきだろう。
●除染する以上、退避が先
一体何のために除染するのか、放射線障害を防止するためであろう。ならば、その作業中に一般市民がその場に居ること自体違法だ。汚染を除去すべき場所なのだから、除去が終わるまでは退避するのが常識だ。特に作業従事するはずのない子どもや妊婦は絶対にそばに居てはならない。除染活動をする場合も、しない場合も、汚染を確認した場所からは退避が原則である。除染するレベルにある以上、立ち入りは法的に規制されるべきであり、いかなる観点から見ても避難をする権利は住民側にある。もちろん補償は東電が行う。
その場所がどういう地域であろうと同じだ。法的に放射線管理区域に指定されるレベルである外部被曝で実効線量が3ヶ月で1.3ミリシーベルト(約0.6マイクロシーベルト/時)以上、表面線量で40ベクレル/平方センチ(40万ベクレル/平方メートル)のところは何県何市であろうが関係ない。
除染すべき場所に住むことが異常なことだという前提で物事は議論し、進めるべきなのだ。結果がそうなっていることを正常だと錯覚している今の状況は、極めて危険だと言うことを繰り返し主張したい。
★3.「さようなら原発1000万人アクション」の
今後の行動予定・再稼働阻止を中心にして(12月から2012年3月)
◆12月10日土曜日
日比谷野外音楽堂 午後集会とデモ。
収容人員は4000人。ただし会場外にも公園あり、倍は可能。
◆2012年2月12日休日
代々木公園イベント広場とケヤキ並木 集会とデモ。
公園通路にあふれて3万人。
原発のある県を中心に集会・抗議を呼びかける。
代々木は関東中心に。
◆3月10日土曜日 室内 講演または音楽。
◆3月11日日曜日 福島市内で大集会。都内からバスで参加ほか。
◆3月24日土曜日 日比谷野外音楽堂 午後集会とデモ。
★4.「9.19 明治公園6万人集会」についてのメモ(意見)
反原発自治体議員・市民連盟
1.大きな意義
原水禁のみなさんなどが主催して開催された「9.19/6万人集会」は、会場及び周辺を人が埋め尽くしました。その光景は圧巻で、国民の反原発の盛り上がりを示しました。主催者発表は6万人ですが、千駄ヶ谷駅周辺、及び周辺の道路等の状況から、発表以上の参加者があったと推察されます。同行動は海外にも影響を与えたはずです。呼びかけ人、並びに、計画の立案・実行にあたられた各位に感謝します。
2.改善点・要望
イ.「今後の方針」をもっと具体的に打ち出していただきたい。
同集会では、今後の方針として来年3月24日に集会を開催すること。そして、「1000万人署名」の継続を打ち出しています。せっかくの盛り上がったこの気運を活用するべきです。来年3月までの間に、大きな行動を起こすことを提案します。会場の確保をはじめ困難は承知していますが、検討をしていただきたい。
ロ.会場の音響設備の問題。
小さなスピーカーしか用意しておらず、スピーカーの前方にしか聞こえませんでした。せっかくの発言を、臨場感を持って聞けなかったことには残念です。経費の問題があると考えますが、一考を要する問題です。
ハ.出発時点での大幅な遅れに対する説明。
デモの出発が当初の予定より2時間以上も遅れましたが、デモ責任者からの説明がほしかった。
ニ.「警察の過剰規制」への抗議。
警察がデモに対し過剰な規制を行っています。デモ隊が出る時も規制して、隊列をずたずたに切る行動に出ていたことに対して、しっかり抗議する必要があります。
ホ.『総括と方針』の大衆的な討論の場がほしい。
集会とデモの成功を確認し、今後の行動に活かすために必要と考えます。
以上
☆このメモ(意見文)は、「さようなら原発1000万人アクション」の10月会議で出席者全員へ配られたものです。「9.19明治公園6万人集会の総括と今後」に役立ててください。
★5.「食品と暮らしの安全」11月号−読みごたえあり
その主要な内容を紹介します
・太平洋に汚染が…
・昆布、ワカメ−放射能汚染の少ないものを選ぶには
・カキ、貝類、海老−放射能汚染の少ないものを選ぶには
・放射能汚染のないカニは?−ズワイガニ、タラバガニ、他
・福島を離れた有機農家−「子孫のために」と、
福島県から長野県へ移住した丹野さんに聞く−
・2割以上が放射能汚染米−福島県で出荷始まる−汚染米は米焼酎の原料に
・和食ランチのミネラルは?
・アメリカ−遺伝子組み換え作物に異変
定 価:1050円
連絡先:338-0003 埼玉県さいたま市中央区本町東2-4-18
TEL 048-851-1212 FAX 048-851-1214
NPO法人 食品と暮らしの安全基金
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