2011年06月23日

放射能がつきつけるのは生き方の問題、「何が一番だいじですか?」

「<ロンドンSW19から>のライブラリ」より抜粋
http://ameblo.jp/nfsw19library/entry-10932315170.html

『日経ビジネスオンライン』誌に連載されている河合薫氏のコラム『新リーダー術〜上司と部下の力学』は、タイトルに引かれて時々読むけどめったに最後まで読まない。話の取っ掛かりには引きつけられるけど展開しだすと興味が薄れるからだ。

おそらくわたしが、この連載のテーマである「リーダー術」とか「上司と部下の関係」とかいったことにまったく、まーーーったく関心がないせだろう。

そんなわけで、今日のコラム『菅首相の"ドン引き発言"で考えるリーダーの品格』も1ページ読み切らないうちに興味を失った。

菅直人どころか、近年の日本に品格のある首相なんていたことない。

鳩山由紀夫の所信表明演説を読んだときは、「ああ、とうとう日本にもドピルパン型の哲学のあるリーダーができたのかしら」とうれしかったが(1時間近くもかけて、息子に演説の全文を読み聞かせたぐらいだ)、引き際のデタラメさとその後の迷走をみるに、この人には哲学も品も格もなく、あるのはただ家柄とお金だけだとわかった。それでも麻生や阿部よりははるかにましだが。

比較対象にしたドピルパン元フランス首相にしたところで、外相時代にイラク戦争に反対する国連安保理演説でスタンディングオベーションを受けた時が結局ピークだった。いかに知性が高く家柄も良く、エレガントでハンサムで演説がうまかろうと、ドメスティックな問題はそれじゃ乗り切れず、タナボタで首相になって以降は国政の采配に失敗し、大統領争いではサルコジのがむしゃらに負けた。

話がずれたが、菅直人にだれが品格を求めよう。

求めるのは、厚生大臣時代に薬害エイズ事件で厚生省の暗部を暴いたように、今度は原発を全機止めて経産省のほこりを落としてくれることだ。たとえそれが(薬害エイズ事件について噂されているように)中身のないパフォーマンスであろうが、こずるい計略であろうが、そんなことはどうでもいい。

日本は福島第一の大事故をきっかけに、時の首相の決断で原子力発電から自然エネルギー発電に国策を変更した、という事実だけが後の世に残れば十分だ。



というわけで、今週号は読み切ってないんですが、ふとバックナンバーを見ると先週号が面白そうだ。先週号<2011.06.16 [Thu] - NO.1245>号掲載の『放射能ストレスで前進する女と、立ち止まる男〜1歩を踏み出せば、異なる風景が見えてくる』を貼り付ける。
*貼り付けの全文は「<ロンドンSW19から>のライブラリ」にあります。
http://ameblo.jp/nfsw19library/entry-10932315170.html

『放射能ストレスで前進する女と、立ち止まる男
〜1歩を踏み出せば、異なる風景が見えてくる』


[コラム概要]

子どもに与える放射能の危険性を重要視する母親たちが、少しでも安全な地域への移住を望むケースが増えている。家族での移住となると転職もしなければならず、いままで築いたものを失いたくない父親たちの腰が重い。これは「ストレスに直面した時に変わるか否か」の問題である。女性は母になると変わる。母親は男でも女でもない別の生き物であり、子どもを守るという一点において人生を変えることを厭わない。変えずに後悔するよりも、一歩踏み出してみたらどうだろう。

[概要ここまで]



いま放射能(の見えない恐怖)があぶり出しているのは、ひとりひとりの「生き方の問題」だ。我が家でもこれが、つい最近、また表面化した。つれあいが「夏休みに一時帰国しないの〜?」と聞いてきたのだ。

「また」と言うからには過去にもあり、我が家ではこれを震災発生後に都内の家族に初めて連絡がとれた3月11日夕刻(英国時間)以来、何度か蒸し返してきた。わたしが最初に言ったのは「とにかく一刻も早く西へ逃げろ」であり(かれは熱海まで移動した)、「可能なら国外へ」であり(予定外の帰宅=来英をした)、都内に戻っている今は特段言うこともないので「雨の日はジョギングするな」だったり「公園内を走る時は路肩から離れろ」だったりといった注意ぐらいだ。

なにしろ、相手が「放射能にいちばん強い中高年の男性」なので、あまり心配していない。

「放射能を気にしてやりたいことができないほうがよっぽどストレスだ」というかれの言い分は、それを言うのが「中高年以降の男性」か「初老以降の女性」の場合は「そのとおり」だと同意する。しかし、それ以下の年齢の人々には、ストレスがあっても「とりあえず怖がっておけ」と勧めたい。

というわけで、「夏休みの一時帰国」の件だが、今回の「生き方の問題」は始めから勝負あったも同前だ。もちろん当面は帰国しない、少なくとも息子を連れては行かない。直近の可能性は年末年始だが、もちろん安全を推し量って危険なら行かない。



ラベル:放射能 子ども
【関連する記事】
posted by nfsw19 at 12:00| ロンドン ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 記事&番組クリップ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。