http://ameblo.jp/nfsw19library/entry-10920165190.html
子どもたちは放射能汚染地域に
「住める」かどうかではなく
「住まないほうがいい」
「住むべきでない」
2011-06-11 16:36:59 posted by nfsw19library
毎年夏になると、ベラルーシのチェルノブイリの放射性核種に汚染された地域に住む子どもたちは、民間の支援団体の招きで外国に出かける。ヨーロッパ各地やアメリカ大陸、日本でも北海道などにやってくる。放射能の影響による各種の病気を治療したり、定期的なヘルスチェックを受けるためだ。
チェルノブイリの事故からはすでに25年を経たので、つまり、いま海外で治療を受けているのは事故からずっとあとで生まれた子どもたちだ。生まれて育って住んでいる場所の汚染状態が、まだずっと非常時のままなので、「健康」を取り戻すためには外に出るほか方法がない。
と言っても、実はベラルーシには、いわゆる「健康」な状態で生まれてくる子どもはほとんどいない。事故当時に子どもだった親の世代が被曝し、傷ついた遺伝子を通じてそれを受け継いでいるからだ。
いまの数値ならリスクは低いとかまだ耐えられる、ではなくて、数値が平常値に近くなるまで、せめて表土の汚染の除去が終わるまで、福島の子どもたちはできるだけ遠くに疎開させるべきだ。その子の健康のためだけでなく、次の世代、次の次の世代、次の次の次の世代(もし、あったとして)のためにも。
*
情報を開示し子供と妊産婦を守れ(抜粋)
松本市長 菅谷 昭 氏
聞き手 編集局長 島田一
2011年6月6日 金融ファクシミリ新聞 TOPインタビュー
http://www.fng-net.co.jp/itv/index.html
――今や日本国民は何を信じればいいのかわからない状態だ。チェルノブイリ原発事故の医療支援活動を5年半にわたり従事されたご経験からいかにお考えか…。
菅谷 もはや、国、東電、安全保安院の3つとも信じられないというのが一般論だ。日本国民は、自国の政府が信じられないという一番不幸な状態にある。また、そういった大変な状況にあるということを、政治家たちの多くが認識していないということも、さらに日本国民を不幸にしている。そんな中で民主党だの自民党だのといがみ合っている日本という国は、国際レベルで馬鹿にされても仕方がない。残念だが、海外からの日本の評価は本当に落ちてしまっている。国家の使命とは、国民の命を守り、国を守ることだ。確かに産業経済も大事かもしれないが、国民の命があってこそ、その上に産業経済があり、金融があり、国際的な立場がある。私は今のような状況を見ていると本当に残念で、寂しくて仕方が無い。
――次から次に後出しで悪いニュースが発表されている。このような政府の対応の仕方については…。
菅谷 非常にまずい。それは、誰も原発事故を身近に経験したことがないために、何もわからないからだ。(略)そもそも、自然災害と原子力災害が全く違うものだという認識も、今の日本人には少ないと思う。被災者には大変お気の毒だが、地震や津波の瓦礫だけであれば、みんなで力を合わせて片付ければ、そこは必ず復興して住めるようになる。(略)しかし、放射能災害では汚染された場所に再び定住することは基本的に難しい。実際にチェルノブイリ原発事故が起きた周辺30キロゾーンは、25年たった今でも強制避難区域が解除されていない。それだけ土壌汚染が酷いということだ。
――避難区域にしても、徐々に拡大させるような方法ではなく、まずは50キロ圏外に避難させて、その後、安全を確認しながら範囲を狭めていくような方法をとるべきだった…。
菅谷 私は事故当初からマスコミなどの取材に対して、最低30キロ圏外に避難するように言ってきた。そして、最悪の事態を想定して、放射性ヨウ素による内部被曝から子供を守るために、無機の安定したヨウ素剤を飲ませるという放射性物質のブロック策を提言していた。(略)放射性物質が体内に入ってしまってからヨウ素剤を内服したところで、もう遅い。一旦、体内に入った放射性物質は身体の中にとどまって被曝し続ける。そういった意味でも、日本は本当に不幸な国だ。
――内部被曝の問題は、今一番の心配事だ。特にこれからの日本を担う子供たちのことを考えると、放射能被曝基準をもっと慎重に議論する必要がある…。
菅谷 基本的にICRP(国際放射線防護委員会)では、一般の人の年間許容被曝量を、内部被曝と外部被曝を合わせて1ミリシーベルトと定めている。20ミリシーベルトというのは、放射線に携わる人たちが非常事態に陥ったときの許容量だ。「非常時」と「居住する」という状況では訳が違う。(略)
――食品の安全性については…。
菅谷 原発大国日本において、これまで食品における放射性物質の基準値がなかったというのは驚くべきことだ。(略)食品安全委員会への諮問に呼ばれて参加した。委員会のメンバーは、基本的には学者ばかりで実体験のない人たちだ。私はそこで、「規制値は出来るだけ厳しく」した方が良いと提言した。もちろん、私も自治体のトップという立場から、生産者の立場も理解しており、何でもかんでも厳しくしてしまうのが良いわけではないということも理解している。ただ、今回の場合、子供たちのためを思うならば、厳しくしておかなくてはならない。(略)しかし、会議では「甲状腺がんは性質が良いから命には関り無い」と、平然と言う学者もいて愕然とした。私はチェルノブイリで、小さい子供が癌の手術を受けて、毎日切ない思いを抱えているお母さんたちを実際に見ているから分かる。こういった思いを抱える人たちを、これ以上出したくないから、規制値も厳しく設定すべきだと思う。(略)被曝許容量にしても、学者によって20ミリシーベルトで大丈夫と言う人もいれば、駄目だと言う人がいるが、それは結局、放射線被曝に関して将来のことがよく分かっていないからであり、そうであれば、厳しい基準を適用するのが当然だと思う。(略)
――チェルノブイリ事故では、政府が情報を隠蔽してしまったことが一番の問題だった…。
菅谷 当時、旧ソビエト連邦の中で一番大きな祭事だったメーデー直前の4月26日にチェルノブイリ事故は起きた。それは国民に知らされること無く、子供たちは学校のグラウンドで、国をあげての一大イベントのために一生懸命リハーサルに励んでいた。その結果、被曝した子供達が癌に侵された。放射性物質に汚染された地域と知りながら、今もその場所に住み続ける人ももちろんいるが、そこに住む子供たちは、免疫力の低下で感染にかかりやすく、貧血の症状も出ている。また、そういった母親たちから新たに生まれる子供たちも、子宮内胎児発育遅延で、低出生体重児や未熟児となる確率が高くなっており、早産も多いという。こういった現実を、日本の人たちは知らない。(略)今、現実に日本で汚染された地域に住んでいる人たちは放射線を浴び続けている。それは、チェルノブイリとまったく同じ状況だ。(略)情報はきちんとディスクローズし、とりわけ子供と妊産婦を守らなければならない。
――福島の子供たちは、皆疎開させるべきだ…。
菅谷 松本市では、市営住宅や教員住宅を利用して学童を持つ避難家族の受け入れを行っている。こういったことは、政府が考えなくてはならないことだ。先日発表された米国のデータをみると、福島県が広範に汚染されていて、それはかつて私が住んでいたチェルノブイリの汚染地の値よりも高いものだ。(略)
――現在、汚染された地域にいる人たちが自分の身を守るには…。
菅谷 放射能災害から自分の身を守るには、とにかく逃げるしかない。本当に心配するのであれば海外へ、日本国内であれば西の方へ。それも難しければ、比較的汚染の少ない場所に住むしかない。放射性物質は大気中に浮遊し、風によって飛んでいく。そして、雨が降ることで地表に落ちる。チェルノブイリでは、原発から300キロ離れたところまで放射性物質が運ばれて汚染地になったところもある。(略)日本の政治を動かしている方々が党派を超えて、今の福島の状況をもっと自分のこととして捉え、「自分の子供だったら、自分の孫だったらどうするか」という思いで、すべてのことに、政治屋ではなく、真の政治家として真正面から取り組んでもらいたいと、つくづく思う。(了)
菅谷昭氏……01年にベラルーシ共和国より帰国し吉川英治文化賞受賞。04年3月14日に松本市長選で初当選。同28日に同市長に就任。
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