2010年04月24日

[知恵袋] イギリスは太った人が多いんですか?

太った人が多い国と言えば、アメリカ、カナダ、オーストラリアだと思っていました。でも、インターネットや雑誌などを見ているとイギリス人は太った人が多いとあります。本当に太った人が多いのですか?

食生活の変化でイギリスにも太った人(特に太った子ども)が増えてきましたが、アメリカ人にはさすがに負けます。たぶんオーストラリア人にも。

お金のある人ほど食生活に気をつかい、エクササイズもするのでフィットです。太っているのは安くてエネルギー量の多いファーストフードやコーラなどの炭酸飲料を好む人たちで、太った人の子どもはたいがい太っています。

ワーキングクラスのおじさん(若くてもおじさんに見える)が太っている理由はたいがいビール(と脂っこい食事)です。パブにいくと、こういうおじさんたちが大きなおなかを抱えてフットボール見てますが、この人たちは肉体労働なので筋肉もついているし、おなか周りを除けばとりあえず健康そうです。

社会問題化しているのは若い人(特に子ども)の肥満です。去年出た統計によると、いまの調子で肥満が増えると(つまり、肥満の子どもたちが成人すると)2025年までにUK全体の人口の40%以上、2050年までに半分以上が肥満体になるそうです。ここでいう肥満とはBMI値30以上の人を差し、それ以下25までの人は太り気味に分類されます。

BMI値はここで計算できます。http://bmi.nobody.jp/
計算すると、身長160センチで体重60キロはBMI値23.4ですから、イギリスでは太り気味ですらない(中年以上なら)理想の体重です。64キロだと24.9なので太り気味に限りなく近くなります。77キロになるとBMI値が30になり、おめでとう、あなたは立派な肥満です。

肥満が増加した原因は、1)昔に比べて食品全体の値段が下がり、2)脂肪分の高いプロセスフードを多く摂取するようになり、3)運動量が減ったからだと言われています。特に子どもの場合、運動量の減少が著しく(親が学校の送り迎えに車を使うようになったことと、ゲームやコンピュータで遊ぶ子どもが増えたこと)、この子たちがこのまま成人すると国庫を圧迫することになり(病気になって医療費負担が増えるだけでなく働けなくなって福祉に頼る)、NHS(イギリスの健保、原則すべて無料)が崩壊すると言われています。

これに対し、政府も民間も様々な対策を打ち出していますが、長くなりますのでまた別の機会にでも。
posted by nfsw19 at 00:00| ロンドン | Comment(0) | TrackBack(0) | 知恵袋回答 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。