カフェが出てくる映画を教えてください。
カフェが出てくる映画っていうと、やっぱフランス映画かなあ、ということで。
『モンテーニュ通りのカフェ』
主人公がパリ8区の劇場街のカフェで働いています。
予告編はこちらです。
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これは見られなくなってしまったので
別の↓予告編日本語字幕付きを貼付けておきます。(NOV.2012)
『アメリ』
主人公がモンマルトルのカフェで働いてます。
HDのフルム−ビー(英語字幕)がこちらで見られます。カフェは1の9分45秒あたりに最初に出て来て、あとは映画のあっちこっちに。
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これも見られなくなってしまったので、
予告編仏語字幕なし↓を貼付けておきます。(NOV.2012)
『バグダッド・カフェ』
アメリカ西部のカフェも捨てがたいかなあ、ということで。
予告編はこちらで見られます。
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これも見られなくなってしまったので、
予告編英語字幕なし↓を貼付けておきます。(NOV.2012)
『ザ・ガール・イン・ザ・カフェ』
イギリスのテレビドラマ。
HDのフルムービー(英語)がこちらで見られます。
日本からも見られると思うんですけど見られなかったらごめんなさい。
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これはまだありました〜。ついでに貼付けときます。(NOV.2012)
最初の方、音がミュートされています(音楽のコピーライトの関係で)。2分30秒あたりから、ださーいロンドンのカフェ(というよりキャンティーン)が出て来て、偶然相席することになった中年男と若い女性のあいだにぎこちないコミュニケーションが始まります。そんなわけでスタートは年の離れた男女のつかの間の恋風に見せておいて、世界の貧困問題に正面から向き合おうと試みた、かなり政治色の強いイギリスのテレビドラマ。『パーレーツ・オブ・ザ・カリビアン』でタコ大王をやっていたビル・ナイ主演。
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『おいしいコーヒーの真実』
最後にちょっと苦いコーヒーの映画、スタバの真実がわかります。
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'The Girl In The Cafe'は2005年6月末にBBCで放映されたドラマだ。スコットランドで開催されたG8サミットにタイミングを合わせて製作され、サミット開催前の週末にエディンバラで実施された'MAKE POVERTY HISTORY'キャンペーンのデモの当日夜に放送された。
'MAKE POVERTY HISTORY(貧困を過去のものにしよう)キャンペーン'は日本では「ホワイトバンドプロジェクト」として知られている世界の貧困問題の解決を目指した運動だ。この運動は、貿易の不均衡をなくし、途上国債務の帳消しを要求し、より公正な援助を求めることなどを運動の目的に掲げていて、キャンペーングッズとして白いラバーバンドが販売され、その収益がこのキャンペーンを支えるとされた。ラバーバンドは1個1ポンドで購入でき、当時、こういったラバーバンドをコレクションするのが若者たちに流行っていたこともあって、このバンドはものすごく売れた。
しかし、キャンペーンが拡大したことによる弊害も一部にあり、ただ単にラバーバンドを手に入れることだけが目的になってその意味を何も理解しない者がいたり、あるいは収益の使い道について誤解が生まれ、集めたお金が直接貧しい人を援助するわけではなく、そういった目標を達成するためのキャンペーンやロビーに使われると知って「詐欺だ」とまでいう人もあった(日本語のネットメディアでしばしば見かけた)。
'MAKE POVERTY HISTORY'デモの数週間前にエディンバラのWomen in Blackのメンバーから連絡があり、デモの集合場所で『湾岸戦争の子どもたち』の写真を展示したいと言われた。エディンバラには行ったことがないし、いい機会だから自分で持って行って展示すると返事をすると宿泊場所は用意してくれるということになり、写真パネルを抱え、当時9歳の息子を連れて前日にエディンバラ入りした。
デモの朝、集合場所の広大な牧草地に出かけると、'MAKE POVERTY HISTORY'キャンペーンの性格がよくみえた。デモが始まるまで各グループはそれぞれの集合場所で情報交換したり物販したりするのだが(わたしはそこで写真展示とブックレット販売を予定していた)、わたしたちを含む STWC (Stop The War Coalition) が組織した反戦グループに与えられた場所は牧草地の辺境ともいうべき場所で、他のグループから遠く離されていた。'MAKE POVERTY HISTORY'キャンペーンは一般市民を巻き込むことを重点においていたので、ハードコアな運動を展開する反戦グループとは距離をおきたかったのだろう。
結局、この運動は全体として成功したのかしなかったのか。貧困はむしろ拡大しているのではないか。リーマンショックに端を発した世界信用不安によって、いまや、当時景気の良かった国々の内部深くにまで貧困が入り込んでしまった。'MAKE POVERTY HISTORY'をもじって'HISTORY MAKES POVERTY (歴史が貧困を作る)'とも言われていたけど、貧しい国はより貧しくなり、豊かな国でも貧しいグループが固定化しつつある。
そんな意味でも、'The Girl In The Cafe'はあまっちょろいドラマだ。財務省官僚の中年男がカフェで出会った若い女性をG8サミットが開催されるレイキャビクに同行し(ドラマではサミットはアイスランドで開かれることになっている)、彼女は各国の首脳を前に世界の貧困を訴えるスピーチをして‥‥といった展開のある種のフェリーテールで、見るとこんなだったらいいなあと思ってぐっとくるけど絶対にこのようなことは起きないし、批評も賛否両論いろいろだった。
でもまあ、ともかくこういった問題提起のドラマをタイミングを見計らって作成しゴールデンタイムに放送することによって、BBCは公共放送としての期待されている役割を果たしていると評価していいと思う。当日の視聴率は29%だそうだ。
脚本は『フォー・ウェディング』や『ノッティングヒルの恋人』のイアン・カーティスで、イギリス映画界の当時のスターでもあったカーティスはMAKE POVERTY HISTORYのスポークスマン的役割もはたしていた。主演はビル・ナイと『トレインスポッティング』や『ゴスフォードパーク』などにも出演したケリー・マクドナルド。マクドナルドはこの演技でエミー賞を受賞。
The Girl in the Cafe のださいカフェシーン

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